「ダメ人間」の履歴書。

働くの大嫌いな俺様がイヤイヤ働いてきた記録。

2021-01-01から1年間の記事一覧

第16章 水道検針員

さて、また無職になってしまった俺は、当時の代表的求人誌「フロムエー」を購入した。そして、自宅からほど近い場所の求人をみつけた。水道検針員の仕事だ。 委託、出来高制と書いてあった。この頃の俺は、委託ってのがよくわからなかったが、とりあえず行っ…

第15章 ベーグル屋

さて、また失業してしまった俺は近所を散歩していた。今のようにインターネットで仕事を探せる時代ではなかったからだ。求人誌の発売日以外は求人情報を得る手段が無かった。あとはハローワークに行くくらいか。ハローワークは自宅から遠かった。 交通費がも…

第14章 バス清掃。

さて、仕事を辞めまくってた俺はさすがに金欠でヤバくなってきた。とりあえず何でもいいから働かなくては!と思いつつも、その日は求人誌の発売日ではなく、求職活動は出来なかった。今みたいにスマホでネットで簡単検索!なんて時代ではなかったのだ。仕方…

第13章 雑踏警備

さて、また失業してしまった俺だが、今度は警備会社で働いてみようと思った。当時の俺は、警備員とやらが、どんな仕事をしているか分からなかったが、チョットその世界を見てみたかったのだ。そういえば、高校の同級生が映画『ボディガード』を観て(ケビン・…

第12章 製本工場

またしても失業してしまった俺は、当時の定番求人情報誌『フロムエー』を買いに行った。そして見つけたのが「誰にでもできる簡単な仕事。」だった。 どうやら製本工場で、出来上がった本を仕分ける仕事らしい。場所も自宅から徒歩25分、自転車なら10分といっ…

第11章 床清掃

また失業してしまった俺は、とうとう家賃を払えなくなってしまった。家具や家電を売り払い、カネに換えた。と言っても小銭にしかならなかった。リサイクル屋に来てもらったのだが、電話では出張査定無料とか言っていたのに、それは成約した場合であり、成約…

第10章 運送屋2

まだ何とか勤務を続けていた俺。貧血は治らない。 この頃になると貧血を発症する頻度は週2回程度に増えていた。ある日、午前の作業が一段落し、小休止しているとトラックドライバーがニヤニヤしながら近づいてきた。仲の良かったオニイチャンだ。「面白い物…

第10章 運送屋

またしても失業してしまった俺。 だが守備よく次の仕事をみつけてきた。 今度は運送屋だ。と言っても運転ではなく、倉庫の仕事だ。 棚から商品を取り出して、各トラックごとにまとめておく。(これをピッキングとか言うらしい。)今回の職場、ちと遠い。 自宅…

第9章 整骨院

さて、またしても無職になってしまった俺だったが、ヒマを愉しむ余裕は無かった。急いで仕事を探す必要があった。 家賃の支払日が近づいていたのだ。しかし、求人誌の発売まではまだ日がある。 現代のようにネットで求人を見られる時代ではなかった。ヒマな…

第8章 カー用品店

さて、また仕事を辞めてしまった俺は、ヒマで仕方がなかった。家に居ると大家が家賃の催促に来るので、とりあえず外出する。近所の池のある公園で水面を眺めて過ごす。爺さんたちがヘラブナ釣りをしている。 のんびりしているように見えるが、片手で練り餌の…

第7章 新聞駅配

またしても仕事を辞めてしまった俺は、日がな一日テレビを観たり本を読んだりして過ごしていた。 そうしているうちに、生活リズムが乱れ、すっかり夜型人間になってしまった。そこで、深夜バイトを始める事にした。新聞の配達だ。と言っても以前やっていた事…

第6章 仲卸

また仕事を辞めてしまった俺は求人誌を眺めていた。 めでたくハタチを迎えた俺だが、生活は相変わらずカツカツだった。この頃近くの公団(今はURっていうのか?)に住む おねーさんと仲良くなって、時々ごはんを食べさせてもらっていた。 とはいえ、彼女からも…

第5章 豆腐屋

さて、また仕事を辞めてしまった俺は求人誌を眺めていた。 この頃の求人誌は掲載量が多くて分厚かった。 読み終えるまで時間がかかった。 いくつかめぼしい求人をみつけ、電話してみたが、話中でつながらなかった。 すでにバブル崩壊後で、景気は悪化してい…

第4章 花卉市場

さて、バイク購入資金を調達した俺は、バイク屋を歩いてまわった。 しかし、郊外のバイク屋ってのはホントに不便だな。 バイクを持ってないから買いに行くってのに、バイクが無いと行けない立地にあったりする。 駅まで迎えに来てくれる店もあるけど、送迎し…

第3章 空調設備清掃

新聞配達を辞めた俺だったが、なんとか免許取得に必要なカネは稼ぐことが出来た。 さっそく中免(今でいう普通二輪免許)を取りに行った。教習所に入所したのだが、そこはスパルタで地元では有名な教習所だったらしい。 俺は入所してから知ったのだが、黒板消…

第2章 新聞配達

時を遡って学生時代。 この頃、新聞配達のバイトをやっていた。 きっかけは中学の同級生だった。 そいつは新聞配達で稼いだカネでバンドを始めるための楽器を買ったという。 いいなぁ。と思った俺は、そいつに新聞販売店を紹介してもらった。 そこでは、履歴…

第1章 お土産屋4

そう、時はバブル景気。 俺が働き始めた頃はまだ景気がスッゲー良かった。 例えば、ある客の場合、1万円札を出して「これで買えるだけ詰めて!」とくる。 そして、お釣りを渡そうとすると、「いいよ!お兄ちゃんとっときなよ!」とくるのである。 こんな客が…

第1章 お土産屋3

さて、採用された俺は、駅へ向かった。 職場は駅ナカの店舗だった。 ここで東京銘菓を売るのだ。 マニュアル的なものは無かったと思う。 OJTなんて言葉も無かった時代だ。 なんかテキトーに教えられた感じだった。働いてみて分かったこともある。 商品をここ…

第1章 お土産屋2

面接当日。 俺は早起きして駅へ向かった。 電車に乗るためじゃない、時刻表を確認しに行っただけだ。 スマホは疎かガラケーすら普及してなかったあの頃、時刻表は雑誌の時刻表を買うか、現地確認するしかなかった。 時刻表と運賃を確認した俺は一旦、家へ帰…

第1章 お土産屋

今でこそ働くの大嫌いな俺だけど、さすがにこの頃はまだ働く事に希望を持っていた。 これから自分で稼ぐのかと思ったら、ワクワクしたし、近々実家を出る予定だったから、今からカネを貯めておかなきゃ。とも思っていた。 時はまだかろうじてバブル時代。 好…