第24章 キャベツ農家
さて、また俺は某県に来ている。
もう、田舎は俺には合わないことは判っている。
なのに、俺はまた田舎にいた。
何故か?
知人の付き添いだ。
田舎暮らしに興味のある知人が、俺にそこまでの運転を頼んできたのだ。
俺はただの運転手か。
まぁ、チャンネエの頼みなので、特別に了解したのだった。
まぁ、失業者だし。ヒマだし。
今回はキャベツ農家。
春キャベツの収穫だ。
けっこうな力仕事で、俺も手伝う事に。
いや、もう運転手でいいんだけどな。
で、その収穫方法なのだが、
包丁を片手に、キャベツを傾げて、根本を切る!
って感じなのだが、なんだか、人間の頭を傾げて包丁でぶった斬っているみたいな感覚に陥る。
なにしろ包丁もったオッサンとオバサンとニイチャン(俺だ。)とネエチャンがうろうろしているのだ。
傍から見たら、危なくて近寄れないわな。
ここの仕事、時給は安かったが、昼飯はたくさん食べさせてくれた。
ここのオバサン曰く、「農家でパンはおやつ」だそうだ。
力仕事だから、パンでは力が出ないのだとか。
だから、食事は米、パンはおやつらしい。
もう、田舎はいいや。と思っていたところに、また田舎。
田舎の過剰摂取でお腹いっぱいだ。