「ダメ人間」の履歴書。

働くの大嫌いな俺様がイヤイヤ働いてきた記録。

2021-06-01から1ヶ月間の記事一覧

第9章 整骨院

さて、またしても無職になってしまった俺だったが、ヒマを愉しむ余裕は無かった。急いで仕事を探す必要があった。 家賃の支払日が近づいていたのだ。しかし、求人誌の発売まではまだ日がある。 現代のようにネットで求人を見られる時代ではなかった。ヒマな…

第8章 カー用品店

さて、また仕事を辞めてしまった俺は、ヒマで仕方がなかった。家に居ると大家が家賃の催促に来るので、とりあえず外出する。近所の池のある公園で水面を眺めて過ごす。爺さんたちがヘラブナ釣りをしている。 のんびりしているように見えるが、片手で練り餌の…

第7章 新聞駅配

またしても仕事を辞めてしまった俺は、日がな一日テレビを観たり本を読んだりして過ごしていた。 そうしているうちに、生活リズムが乱れ、すっかり夜型人間になってしまった。そこで、深夜バイトを始める事にした。新聞の配達だ。と言っても以前やっていた事…

第6章 仲卸

また仕事を辞めてしまった俺は求人誌を眺めていた。 めでたくハタチを迎えた俺だが、生活は相変わらずカツカツだった。この頃近くの公団(今はURっていうのか?)に住む おねーさんと仲良くなって、時々ごはんを食べさせてもらっていた。 とはいえ、彼女からも…

第5章 豆腐屋

さて、また仕事を辞めてしまった俺は求人誌を眺めていた。 この頃の求人誌は掲載量が多くて分厚かった。 読み終えるまで時間がかかった。 いくつかめぼしい求人をみつけ、電話してみたが、話中でつながらなかった。 すでにバブル崩壊後で、景気は悪化してい…

第4章 花卉市場

さて、バイク購入資金を調達した俺は、バイク屋を歩いてまわった。 しかし、郊外のバイク屋ってのはホントに不便だな。 バイクを持ってないから買いに行くってのに、バイクが無いと行けない立地にあったりする。 駅まで迎えに来てくれる店もあるけど、送迎し…

第3章 空調設備清掃

新聞配達を辞めた俺だったが、なんとか免許取得に必要なカネは稼ぐことが出来た。 さっそく中免(今でいう普通二輪免許)を取りに行った。教習所に入所したのだが、そこはスパルタで地元では有名な教習所だったらしい。 俺は入所してから知ったのだが、黒板消…

第2章 新聞配達

時を遡って学生時代。 この頃、新聞配達のバイトをやっていた。 きっかけは中学の同級生だった。 そいつは新聞配達で稼いだカネでバンドを始めるための楽器を買ったという。 いいなぁ。と思った俺は、そいつに新聞販売店を紹介してもらった。 そこでは、履歴…

第1章 お土産屋4

そう、時はバブル景気。 俺が働き始めた頃はまだ景気がスッゲー良かった。 例えば、ある客の場合、1万円札を出して「これで買えるだけ詰めて!」とくる。 そして、お釣りを渡そうとすると、「いいよ!お兄ちゃんとっときなよ!」とくるのである。 こんな客が…

第1章 お土産屋3

さて、採用された俺は、駅へ向かった。 職場は駅ナカの店舗だった。 ここで東京銘菓を売るのだ。 マニュアル的なものは無かったと思う。 OJTなんて言葉も無かった時代だ。 なんかテキトーに教えられた感じだった。働いてみて分かったこともある。 商品をここ…

第1章 お土産屋2

面接当日。 俺は早起きして駅へ向かった。 電車に乗るためじゃない、時刻表を確認しに行っただけだ。 スマホは疎かガラケーすら普及してなかったあの頃、時刻表は雑誌の時刻表を買うか、現地確認するしかなかった。 時刻表と運賃を確認した俺は一旦、家へ帰…

第1章 お土産屋

今でこそ働くの大嫌いな俺だけど、さすがにこの頃はまだ働く事に希望を持っていた。 これから自分で稼ぐのかと思ったら、ワクワクしたし、近々実家を出る予定だったから、今からカネを貯めておかなきゃ。とも思っていた。 時はまだかろうじてバブル時代。 好…